ハミールの感染予防対策

 < 概 要 >

▶ ”標準予防策”の遵守

「あらゆる人の血液、体液、汗以外の分泌物および粘膜などには感染性があると考えて取扱う」
という考え方の基、すべての人に実施する感染予防策のことです。
手指衛生、個人防護具および歯科医療器材の洗浄・消毒・滅菌などを実施することで感染を防ぎます。

▶ ”感染リスク対策”

 院内における感染リスクを最小限に抑え、より感染しにくい環境で治療が受けられるよう、
感染リスクやその危険性について教育を実施し周知徹底するとともに、
最適な処理のための環境・システム・教育などの対策に日々努めています。

<消毒・滅菌の体制 >

▶ 「消毒・殺菌」と「滅菌」の違い

 「消毒・殺菌 」とは? 

※人体に有害な細菌やウイルスなどの微生物の菌量を減らすこと。

 「滅菌」とは?

 ※有害/無害を問わず、すべての細菌やウイルスなどの微生物を死滅させるか、完全に除去すること。

このように一見違いがないようにも見えますが、より安心かつ安全性を高めるため、すべての歯科医療器材は”滅菌状態”を徹底しています。

▶ クラスBクラスの滅菌器の導入

 高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)には、その滅菌性能によりクラス別けが3つ存在します。

低クラス

“クラスN”


包装されていない固形物のみ滅菌可能。保管・輸送不可。


残った空気が妨げとなり、一部滅菌が不完全な状態となることがある

中クラス

“クラスS”


クラスNに加えて、包装された固形物や非包装のハンドピースやチューブのような中空物、メーカーが特定した製品の滅菌のみ可能。


高クラス

“クラスB”


包装または非包装の固形物、中空物、衣類などの多孔体の滅菌が可能。


真空にしながら飽和蒸気を注入することにより内部まで完全に滅菌できる

 当院では、”世界で最も厳しい基準”である、小型滅菌器の欧州規格 ”EN13060” を合格したクラスB規格の滅菌器を採用しています。先進国では導入している歯科医院も多いですが、日本ではまだまだ普及しておりません。高温・高湿に耐えられる医療機器は、全てこのオートクレーブを使って滅菌処理を行っております。

 尚、小型滅菌器の欧州規格”EN13060″では、滅菌器に対して厳格な基準を定めており、これらをクリアした「あらゆる種類の被滅菌物を 安全かつ確実に滅菌する」ことができる滅菌器にのみ与えられます。

▶ 滞りなく滅菌処理を行うための体制づくり

本院ではお越しいただく皆様に充分な安心・安全な状態を維持するため、専属のクリーンスタッフ・滅菌スタッフ2名が常駐しています。その他医院では、歯科衛生士または歯科助手が診療の合間に行っています。

▶ 滅菌工程の手順

洗 浄

使用後すぐに手洗いでしっかり汚れを落とし、超音波洗浄機にかけて洗浄します。


実はこの段階で99%の物理的な除菌ができると言われています。滅菌器の本来の力を発揮するために、とても重要な工程です。


滅菌パック

各医療器材を種類別に別けて、ひとつひとつ丁寧に滅菌パックと呼ばれる滅菌器にかけるための袋へ封入していきます。


この滅菌パックは滅菌剤をパック内部に十分に浸透させ、細菌は中に入れない遮断性を兼ね備えています。


滅 菌

滅菌パックごと滅菌器専用トレーに重ならないように並べ、オートクレーブにて滅菌処理を行って完了です。


あらゆる種類の被滅菌物は死滅/除去された状態となった治療器材で、安心・安全な治療を受けていただけます。


乾燥・保管

滅菌処理後の治療器材は、必ず未滅菌物と混ざってしまわないよう、乾燥・保管管理を行います。


利用する直前に、滅菌パックを開封して利用するよう、皆さまに安心が見えるような工夫に努めています。


< ディスポーザブル製品の活用 >

当法人では、すべての患者様に衛生的で安心な環境で治療を受けていただくため、ディスポーザブル品(使い捨て品)を活用しています。紙コップやエプロン、スタッフが使用するグローブのほか、治療で使われる注射針やメス用刃などは全て使用後に廃棄しております。また、直接の滅菌処理が困難な設備やチェアなど患者様が触れる可能性のあるすべての箇所について、患者様ごとの消毒を徹底しています。

< 新型コロナウイルス特別感染症対策 >

当法人では、新型コロナウイルス感染症対策として継続的に以下の取り組みを行っています。

▶ 患者様へのご協力のお願い

  1.  全患者さまへの体温の検温
  2.  新型コロナウイルスに関する問診(新患のみ)
  3.  罹患者の受診制限と診療延期対応
  4.  治療前の口内殺菌
  5.  定期的な換気 ※診療室の温度が低下している場合がありますが、何卒ご理解くださいませ。
  6.  待合室の利用制限および待合椅子の制限
  7.  アルコール消毒の設置ならびにドアノブ等の清拭
  8.  患者さまのマスク着用および手指消毒のお願い
  9.  スクリーン設置
  10.  次亜塩素酸による空気中の除菌

▶ スタッフにおける対策

  1.  出勤前の検温ならびに発熱時の出勤制限
  2.  出勤後の検温の実施ならびに発熱時の早期早退
  3.  全従業員の手指消毒・マスク&フェイスガード着用の徹底
  4.  集会やイベントへの参加自粛
  5.  院内会議や講習会等のオンライン化

< 医 療 安 全 管 理 委 員 会 >

当医院では、すべての患者様に安心・安全な歯科診療を提供するため、医療安全管理員会を設置しています。委員会では、定期的な歯科医療安全に関わる研修会へ参加や院内研修会、医療安全に係る議論・改善を日々行うことにより、スタッフ全員の歯科医療安全対策に対する理解を深め、十分に準拠した治療診療が常に提供しつづけられるよう活動を続けています。

◇歯科医療安全

1.医療事故防止
2.院内感染防止
3.歯科診療時の緊急対応